「戦争は女の顔をしていない」 怪しいでしょう? 書名です。
2022-01-17


今度は本です。
  
 「戦争は女の顔をしていない」スヴェトラーナ・アレクシェービチ 著。
 独ソ戦で、ソ連軍ではたくさんの女性兵士が、最前線で戦いました。
 その兵士たちのインタビュー集です。
 一人当たり、長くても文庫本2ページの語り。数百人の女性兵士が登場します。
 後方前線を問わず、飢え、泥まみれになり、虱だらけになり、同じ女性兵士の死を目の当たりにしながら戦った女性兵士の短い語りに、何を思えばいいのでしょうか。
 「ソ連の社会主義は、その教育は、『大祖国戦争』にあたって、15.6歳の女の子に前線勤務を熱望させるほどにまで成功していたのだ」という社会主義的感心は、「それはそうだろうけど、そのことは彼女たちの幸せとどういう関係があるのだ」という問いの前にもろくも崩れ去ります。
 
 これも私がとやかく評論するよりも、読んでいただいた上で、その人と議論したいと思います。
 戦争観が変わります。必読です。1400円と少し高いですが。

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